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育休中でも住宅ローンは組める?育休時のポイントを解説

人生の計画を立てていても、予期せぬ妊娠・出産を迎える方もいます。

それが、住宅の購入時期と重なることもあるかもしれません。

そうでなくても、子育てと家の支払いを両立させようと考えている方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、そうなると気になるのが「育休中でも住宅ローンは組めるのか」です。

今回は、育休中であっても住宅ローンは組めるのかについて解説します。

ここでは住宅ローンの審査ポイントはもちろん、産休に対する金融機関の判断、産休期間の年収の評価、夫婦で住宅ローンを組む方法などを説明します。

気になる点をわかりやすくまとめるので、産休中に物件の取得を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

育休中も住宅ローンは組めるのか?

結論を先にいうと、育休中でも住宅ローンは組めます。

条件によっては審査に落ちる場合もあるものの、借り入れの要件さえ満たせば育休中に関係なく住宅ローンが借りられます。

育休中の年収は審査項目ではない

そもそも金融機関が実施している住宅ローンの審査には、育休中の年収は加味されません。

金融機関の多くは、休職前の年収や復職後の年収を軸に審査されます。

つまりは、本人が「本来持っている返済能力」を見て判断されるということです。

そのため、仮に現在育休中であっても年収が数百万円あったということなら、審査にも合格するということです。

重要なのは返済能力があるかどうか

住宅ローンの審査において最も重視されるのが、契約者本人の返済能力です。

そこには、現在、産休中かどうかはではなく「元の年収がどうであったのか」「今後の年収がどう見込まれるのか」という点が重視されます。

そのため、元の年収が100~200万円など低水準でない限り、育休中であっても審査に通る可能性は十分にあるということです。

ただし、その場合は育休前と育休後に想定される年収を証明できる書類が必要となります。

特に「源泉徴収票」「確定申告書」「育児休暇証明書」「年収見込証明書」などが必要となることを忘れてはなりません。

これらは金融機関ごとに求められる書類が異なるため、自身が契約する金融機関に確認してみましょう。

住宅ローンの審査ポイントは?

住宅ローンの審査では返済能力が重視されると前述しましたが、審査項目はそれだけではありません。

ほかにも金融機関によって無数の審査項目があるため、その代表的なものを一覧にしてまとめます。

・国籍

・性別

・完済時年齢

・借入時年齢

・返済負担率

・健康状態

・家族構成

・雇用先の規模

・業種

・年収

・雇用形態

・勤続年数

・担保評価

・連帯保証

・所有資産

・申込人との取引状況

・カードローン等の他の債務の状況や返済履歴

・金融機関の営業エリア

・融資可能額(融資率)①購入の場合

・融資可能額(融資率)②借換えの場合

・そのほか

必ずしもこれらすべてが見られるわけではりませんが、住宅ローンを組む際はこれらの情報から総合的に判断されると覚えておきましょう。

あくまでも「継続して返済できるかどうか」「滞りなく完済できるかどうか」を見られるわけです。

産休に対して金融機関はどう判断する?

金融機関は産休に対して否定的ではありません。

あくまでも本人の年収に安定性と継続性が見込める場合は審査にも通ります。

当然ながら、現在、育休中であったとしても安定かつ継続してできる仕事に就いているのであれば問題はありません。

たとえば、年収400万円の仕事をしていて一時的に育休に入る場合であっても、復職後に年収400万円を稼げるということなら安定性・継続性があると判断されます。

その場合は、勤務状態も元通りと判断されます。

ただし、逆に復職後に年収が下がる場合もあるかもしれません。

そうなると金融機関は審査に通してくれないこともあるでしょう。

それだけでなく子育てにはトラブルがつきもので「保育園が決まらない」「体調が戻らない」などの弊害も出てきます。

そうなると逆に安定性・継続性がないと判断され、審査にも落ちる可能性が出てきます。

金融機関によっては復職する時期を明確にしておかないと審査してもらえない場合もあるなど、意外にもシビアな目を向ける金融機関は少なくありません。

どうしてもそこは「育休=不確定要素が多い」と判断されがちで、まだまだスムーズに審査に通るとはいえない状況です。

そこは復職することが前提、それでいて年収も育休前後と同じ水準であることが前提と考えておきましょう。

産休期間の年収額の評価のされ方

産休期間の年収額の評価は主に直近の源泉徴収票などから判断されます。

金融機関によっても異なるものの、大抵は産休に入るまでの1年分の税込年収を確認されます。

本来、育休中は働けないため、収入がない状態となります。

通常、金融機関は収入がなければ住宅ローンを貸してくれません。

しかし、産休期間は休暇を取得する以前の年収から評価します。

そのため、休暇前に年収400万円あったのであれば、契約者本人の返済能力も年収400万円で評価されるわけです。

もしくは休暇前3ヵ月分の給与明細とボーナス明細2回分から割り出すなど、金融機関によっては独自の方法で評価してくれる場合もあります。

それら年収は「みなし」で計算されるため、産休中であっても以前働いていた職場の明細があれば審査を受けられます。

なお、すでに子育てがひと段落して復職している場合は、毎月の給料から本人の年収が評価されます。

そこで返済能力に問題がないと判断されれば、子育て中であっても住宅ローンを契約可能です。

ただ、子供が小さい間は不確定要素が多いと判断されるため、金融機関によっては審査が通らないこともあると覚えておきましょう。

夫婦で住宅ローンを組む方法

育休中に住宅ローンを借りる場合、夫婦で契約するという方法もあります。

夫婦で年収を合算すれば審査も通りやすくなるだけでなく、安定性・継続性の証明にもなります。

ただし、夫婦で住宅ローンを組む場合は「連帯保証」「連帯債務」という2つの方法があるため、両者の特徴を把握しておきましょう。

連帯保証による方法

連帯保証とは夫婦どちらか1人がローンを契約し、もう1人が連帯保証人になる方法です。

育休中であれば妻が連帯保証人となり夫が債務者となることで住宅ローンが組めます。

このように夫婦の片方が債務者となり、もう片方が連帯保証人になることを連帯保証といいます。

この方法だと産休中であっても債務者の収入で審査されるため、住宅ローンを借りられる可能性が高いです。

連帯債務による方法

連帯債務とは夫婦両方の収入を合算して1本のローンを契約する方法です。

産休中であっても妻と夫ともに債務者となることで住宅ローンが借りられます。

このように夫婦の両方が債務者となることを連帯債務といいます。

この方法なら育休中であっても債務者の収入を合算して審査されるので、住宅ローンを組める可能性が高いです。

産休中で優遇がある住宅ローンも

実は育休中だからこそ受けられる優遇措置というのもあります。

金融機関ごとに異なるのですが、なかには「元金の優遇」「金利の優遇」「手数料の優遇」など産休中の優遇を行っているところも少なくありません。

1.元金の優遇

金融機関によっては「産休中は利息のみの支払い」となる優遇措置を実施しています。

その場合は元金が据え置きとなるため、産休中の返済も楽になります。

これは契約者本人だけでなく配偶者が休暇を取得した場合にも適用できるなど、非常に手厚い優遇措置といえるのではないでしょうか。

2.金利の優遇

金融機関によっては産後6ヵ月以内の申請で、申し込みから約1年間の適用金利を年0.2%にするプランなどが用意されています。

金利は住宅ローンの返済総額にも大きな影響を与えるため、金利の優遇措置があるだけでも安心です。

3.手数料の優遇

金融機関によっては20歳未満の子供を持つ家庭を対象に、手数料を無料にするという優遇措置が完備されています。

収支が安定しない子育て期間は手数料の支払いもままならないことがあるため、これら手数料の優遇措置が受けられるのは大きな魅力といえるでしょう。

まとめ

結論としては育休中であっても住宅ローンを契約可能です。

ただし、必ずしも審査に通るわけではなく、産休中の方に対しては不確定要素が多いと評価する金融機関もあります。

収入の安定性や継続性が求められるため、育休前後の収入から審査してもらうことが必要となります。逆にいえば、そこで今後も返済能力が確保できると判断されれば、産休中であっても住宅ローンは組めるわけです。

住宅ローンの借り入れ方法によっても変わるため、連帯保証や連帯債務などを活用して夫婦で協力して組むのも良いでしょう。

また、借入額も住宅ローン審査のポイントとなりますが、デイジャストハウス店では月々3万円台からマイホームを手に入れることができます。

住宅資金相談会も実施していますので、家づくりでお悩みの方はお気軽にご相談ください。